2019.07.11更新

時効援用にデメリットはない?不慣れな手続きの際のリスクと手間も解説

条件を満たせば、法律上借金を帳消しにすることができる時効援用。
メリットがとても大きい分、反対に時効援用をすることでデメリットはないかと心配になる方もいらっしゃると思います。

しかし、時効援用に成功した場合には特にデメリットはありません。時効援用をした後は、借金を請求されることはありませんし、ペナルティが発生するわけでもありません。しかし、さすがに「ない」というだけでは逆に「本当にないのかな?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれませんので、強いていえば・・・というデメリットを3件紹介します。

また、時効援用に成功するまでのリスクや手間についても併せて紹介しますので、参考にしていただけたら幸いです。

時効援用のデメリットを強いてあげれば…

時効援用に成功した場合には、法律上借金が帳消しになり、債権者(貸主)からの請求が止まります

その代わりに何かを失うわけではないので、特に大きなデメリットはありませんが、強いて言えば以下のデメリットが考えられます。

時効援用した会社のサービスを受け得られなくなることがある

クレジットカード会社や貸金業者に対して時効を援用した場合、同じ会社でクレジットカードを作ったりお金を借りたりできなくなる可能性が高いです。

また、レンタルビデオの料金や携帯電話料金の支払いを滞納したあとに時効援用をした場合についても、同じお店や会社の商品を買ったり、サービスを利用したりすると断られてしまう可能性があります。

いわゆる「社内ブラックリスト」とも言われますが、お金を支払わなかった履歴が会社やお店に残るためです。

ただし、個人信用情報機関の事故歴が消えれば、他の会社やお店のサービスは受けられます。

また、通常通り完済しても延滞を繰り返していた事実から社内審査は厳しくなるのが通常です。

時効援用のために費用がかかる

時効の援用は自分で行うか弁護士や行政書士などの法律の専門家にサポートを依頼するかのどちらかの方法で手続きをします。

ご自身で行う場合には、時効援用の際にかかる費用は通知書の郵送代程度です。金額としては1,000~2,000円程度のものでしょう。

しかし、サポートを依頼する場合には費用が掛かります。
費用は、サポートの依頼内容や料金規定によって異なりますが、時効援用1社あたり10,000円~の費用がかかります。
(費用の相場については、こちらにて案内しています)

特に、複数の貸金業者から借り入れをされている場合には、費用の工面を考えなければならないので気を付けましょう。費用を確認するときに、成功報酬や調査費用などが追加でかかる事務所もあるのでトータルでいくらかかるかに注意して事務所を探しましょう。

また、これらの費用は時効援用の条件を満たしておらず結果的に借金が帳消しにできなかった場合にもかかることもあらかじめ理解しておきましょう。

手続きに失敗しないためにもこのような専門家にサポートを依頼することもおすすめです。

家族に過去の借金がバレてしまう可能性がある

時効援用の手続きは書面でのやり取りが基本です。

債権者からの時効援用手続き完了の案内や異議などが自宅の郵便に届いた時に、もし中身を勝手に開封されてしまった場合は、内緒にしていた過去の借金が家族に見つかってしまうことがあります(可能性は低いですが)。

あるいは、確認の電話が自宅や携帯電話にかかってくることもあるかもしれません。

借金を帳消しにできるというメリットを考えれば、どれも大きなデメリットではないですね。

そうだね。ただ、デメリットは小さいに越したことはないから、追加費用の発生しない事務所に依頼するなどの工夫をすれば理想的ですね。

デメリットではないけど…失敗リスクと不慣れな通知書作成

以上のように、時効援用は成功した時のデメリットはほとんどありませんが、手続きの手間や失敗時のリスクについて事前に考えておく必要があります。

時効援用の失敗リスク

最も気を付けたいのが時効援用の失敗です。

特に時効期間が経過していないにも関わらず時効援用通知書を債権者に送付してしまった場合、時効が中断してしまい時効期間が振出しに戻ってしまいます(時効援用の失敗についてはこちらで解説しています)。

時効援用のデメリットではなく時効援用に失敗した時のデメリットということになりますが、リスクを避けるには時効期間の経過と中断の有無を確認して一つひとつ確実に手続きを進めることが大切です。

不慣れな通知書作成が大変・・・

時効援用は法律手続きなので、どうしても通知書の作成などの手続きは慣れない作業となってしまいます。

書類の作成方法については、こちらで解説し、そのまま使用できるフォーマットも用意していますので活用していただきたいと思いますが、書類作成が苦手な方にとっては手間に思われるかもしれませんね。

また、借り入れが複数ある場合、債務の数だけ書類作成が必要ですのでなおさら大変に思われるかもしれません。

作ったことのない書類を作ろうとすると、間違って記入してしまいそうですよね。

通知書の大きな不備が原因で時効援用に失敗してしまう要因にもなりますので注意が必要ですね。こうした作業に自信のない方は特に、弁護士事務所や行政書士事務所にサポートを依頼すると便利ですよ。

まとめ

時効援用は大きなデメリットなく利用できる法的な制度です。

デメリットは「ない」と言って問題ないレベルのものですが、貸主のサービスを利用できなくなること、サポートを依頼する際に費用が掛かってしまうこと、家族に過去の借金が見つかってしまう可能性があることを紹介しました。

一番気を付けたいのは、時効援用に成功した後ではなく失敗のリスクです。

不慣れな作業で大変かと思いますが、法律の専門家の時効援用サポートサービスを確認しながら一つひとつ確実に手続きを進めましょう