2019.07.03更新

時効援用の手続き方法とは?~通知書の内容証明での送付方法

時効援用の手続き方法には、自分で時効援用手続きを行う方法と法律の専門家に依頼する方法とがあります。

法律の専門家に依頼する場合には一定の費用が掛かる代わりに手続きの手間が軽減され、確実に申請できます。一方自身で行う場合には手続き方法の理解が重要です。

今回は、2つの手続き方法を紹介したうえで、特にご自身で時効援用手続きを進める方法について記載しています。
ポイントとなるのは、不備のない書類を確実に相手方に届けることです。そのため、内容証明郵便の送付方法について特に詳しく解説しています。

もし、ご自身で時効援用を申請される方はぜひ参考にしてください。

時効援用の2つの手続き方法

借金や未払いの支払いについて、長期間支払いが滞っていて時効期間が経過している場合、時効援用によって帳消しにできる場合があります。

時効援用の手続きは、大きく2通りの対応方法が考えられます

法律の専門家に依頼する

時効援用は、民法(商法)に規定された法律上の手続きですので、法律の専門家に手続きのサポートを依頼することができます。

サポートを依頼できるのは弁護士、認定司法書士、行政書士です。それぞれ、サポート業務の範囲やメリット・デメリットが異なるため、状況に応じて依頼すると良いでしょう。

弁護士や司法書士の事務所に依頼した場合には債権者とのやり取りを含め支払いに関する対応を一任できますし、行政書士に依頼した場合は時効援用通知書を代わりに作成し、郵送してくれます。

それぞれの特徴の違いはこちらにて解説しています。

いずれにしても、ご自身で時効援用を進めるよりも確実に安心して進めることができるメリットがあります。

自身で時効援用通知書を作成し送付する

法律の専門家に依頼せず、自身で時効援用通知書を作成して手続きを進める方法もあります。

時効援用期間の経過や時効中断の有無などに加えて、時効援用通知書の書き方や送付方法についてもご自身で調べて対応する必要があります。

メリットとしては、書類の作成・郵送費用のみの費用で手続きができることです。

時効援用は専門家に依頼するか自分で手続きをするかのどちらでも問題なく対応できるんですね。

時効援用は必ず成功するわけではないので、「書類くらいは簡単に作れる」と過信するのは危険ですが、借金の内容や経済状況などを踏まえてご自身でされることもありますね。

失敗すると大変なことになりそうですよね?失敗しないための方法にはどんな方法がありますか?

では、次の章ではご自身で時効援用手続きをする方が失敗しないためのポイントを解説します。

時効援用手続きを自分で行う際のポイント

時効援用手続きを自分で行う際のポイントについて解説します。

時効援用の期間や中断の有無についての確認

自分では時効期間が成立していると思っていても、時効の中断などの理由により時効期間が成立していないケースがよくあります。
時効期間が経過していないにもかかわらず時効援用通知書を送付すると、時効が認められないばかりか時効期間が振り出しに戻ってしまいます

こうした事態を避けるために、時効期間が経過していることをご自身で確認する必要があります。

問題となっている借金について、以下のことを確認します。

  • いつ借りた借金か?
  • 返済期限はいつか?
  • 最後に返済をしたのはいつか?
  • 債権者に対して債務の承認を行っていないか?
  • 裁判を起こされていないか?

この内容については、こちらで詳しく紹介しています。

時効援用通知書を作成

条件を満たしていることが確認できたら、時効援用通知書を作成します。

時効援用通知書の書き方は、こちらで解説をしています。また、テンプレートとしても活用していただける見本を掲載していますので、よろしければご利用ください。

時効援用通知書の作成にあたって重要なことは確実性です。
必要事項を漏れなく記載し、確実に債権者に送付し、到着したことを確認することが重要です。

時効援用通知書を送付(内容証明郵便)

時効援用通知書を作成したら、時効援用通知書を送付します。宛先を間違えないように正しく送付しましょう。
通知書は確実に債権者に届けたいので、到着の確認が行える内容証明郵便で送付するのがおすすめです。

内容証明郵便には、いくつか要件があります。

ポイント1
書式

特に規定はありませんが、A4サイズかB4サイズの用紙が一般的です。縦書きでも横書きでも問題ありません。また手書きでもPCでもどちらもでも問題ありませんが、5年間の保存に耐えられる必要があります。そのため、手書きの場合鉛筆は不可、PCの場合は感熱紙の使用は不可です。

ポイント2
枚数

何枚になっても大丈夫です。2ページ以上になる場合は、ホチキスで綴じ、すべてのページとページの継ぎ目にまたがって押印をしてください。

ポイント3
文字数と行数

文字数と行数は以下の通り指定があります。

縦書きの場合
1行の文字数 20字以内
1枚の行数 26行以内

横書きの場合
1行の文字数 20字以内 13字以内 26字以内
1枚の行数 26行以内 40行以内 20行以内

なお、e内容証明(電子内容証明)という郵便局のサービスを使用して時効援用通知書を送付することもできます。
この時には文字数や行数の指定はありません。

ポイント4
タイトル

特に指定はありませんが、相手方に伝わりやすいように分かりやすいタイトルを付けましょう。

ポイント5
同封

内容証明の場合には、内容証明の文書以外のものを同封することはできません

以上の規定に従って、同じものを3通作ります(郵送用、差出人控え用、郵便局控え用)。
料金は、普通郵便の基本料金+430円(2枚目以降は1枚につき260円ずつ追加)です。

要件がたくさんあるので、自分で手続きするのが不安な方は専門家にサポートを依頼することをおすすめします。

債権者からの督促や問い合わせに対する対応

ご自身で手続きを進める場合の大きなポイントが債権者からの連絡に対する対応です(行政書士事務所に依頼する場合も、債権者とのやり取りはご自身で対応する形になります)。

そのつもりではなくても回答の内容次第で債務の承認とみなされ時効期間が延長してしまうケースがありますので、細心の注意が必要です。

無料の相談を活用する

時効援用の手続きを進める中でわからないことがあれば無料で利用できる法律相談が役に立つかもしれません。

利用できそうな相談としては以下のサービスがあります。

法テラスの無料法律相談

相談回数・時間に制限がありますが、弁護士・司法書士に法律相談をすることができます。
こちらで詳しく解説しています。参照:法テラス

弁護士ドットコムなどのQ&Aサイト

弁護士ドットコムyahoo!知恵袋などの無料相談サイトで、時効援用に関する質問をしたり、過去の似た質問を参考にしたりすることができます。
ただし、情報の信ぴょう性については自己責任で判断しなければならないので注意が必要です。
特に、時効援用に関しては民法の法律改正があるため、古い情報であてにならないこともあります。

時効援用通知書の作成は結構大変なんですね?

一つひとつ丁寧にやれば問題ないけど、ほとんどの方にとっては時効援用の手続きは初めてだろうから大変だと思う人が多いようですね。

まとめ

時効援用の手続きは、法律の専門家に依頼する方法と、自身で手続きをする方法があります。

確実に手続きを行うためには、法律の専門家に依頼した方が確実ですが、費用の捻出が難しい場合などには自身で作成するのも選択肢の一つです。

その際には不備なく確実に送付することが重要ですので、今回の記事を参考に通知書を作成していただけたら幸いです。

なかなか時間がない、自分で手続きするのは不安…という方は来店不要で完結できる時効援用サービスがあるのでぜひチェックしてみてください。