2019.06.27更新

時効援用を依頼するなら弁護士?司法書士?行政書士?

時効援用の手続きは、法律の専門職のサポートを受けることができますが、依頼するなら弁護士?司法書士?行政書士?
どこに依頼するべきか?それぞれどんな違いがあるのかは、判断がつかないのではないでしょうか?

そこで、今回はそれぞれの特徴やメリット・デメリット、費用相場の違いなどを解説します。

それぞれ担当できる業務の範囲の違いや価格の相場の違いがありますので、不安やお悩みに合った事務所を選ぶことで悩みは解決できます。

弁護士に時効援用を依頼

法律の専門家である弁護士に時効援用を依頼した場合、時効援用を含む借金の問題全般に関してトータルでサポートを受けることができます。

弁護士に時効援用を依頼する場合の業務内容やメリット・デメリットについて解説します。

弁護士とは

弁護士とは、司法試験に合格して国家資格を得て、弁護士として登録された法律の専門家のことです。
裁判の時に被告を守ってくれる人、というイメージがあると思いますが、法律相談や揉めごとの際の相手方との交渉などの業務も行っていて、時効援用のサポートはそういった身近な業務の一つです。

弁護士の時効援用サポート業務の範囲

法律の専門家である弁護士は、法律に関連するあらゆる範囲の業務を担うことができます。

時効援用サポートの時には、債務者の代理人となって以下の業務を代行します。

弁護士の時効援用サポート業務

  1. 期間の経過や時効の中断の有無などの状況確認
  2. 債権者との交渉
  3. 時効援用通知書の作成・送付(弁護士名義として)
  4. 時効援用通知書の内容への債権者からの異議・問い合わせ対応
  5. 時効が成立しているのに裁判を起こされてしまったときの対応
  6. 時効援用が失敗に終わった時の別の手段の提案・手続き(自己破産、債務整理など)

弁護士に依頼をしたときは、必要な情報を弁護士に伝え、請求書や督促状などの書類を用意すればあとは全て弁護士に一任できます。

弁護士に時効援用を依頼した時のメリット

弁護士に時効援用を依頼した場合のメリットは、最も安全な方法だということです。

弁護士が代理人として時効期間の経過の確認をしてから手続きを進めてくれるため、時効援用の失敗のリスクを大きく軽減できます。
時効期間の確認を時効期間の中断のリスクを冒さずにできる点は、時効が成立しているか否か不安に思われている方にとっては魅力的ではないでしょうか?

その他、債権者から直接連絡が入った場合の対応方法や時効援用が利用できないときのサポートなど、悩みに対して全て回答してくれるので、心強さという点も大きなメリットです。

弁護士に時効援用を依頼した時のデメリット

弁護士に時効援用を依頼する場合のデメリットは費用面です。

弁護士事務所によって依頼費用が異なるので一概には言えませんが、業務の範囲が広いことからも司法書士や行政書士に依頼する場合に比べて費用が高額になる可能性は高くなります。

また、時効の中断の確認や時効援用が成立しなかったときのサポートなど、サポートの範囲が広くなればその分費用が掛かってしまうケースが多い点にも要注意です。

最も幅広く対応してもらえる半面、費用がネックなんですね。

無料相談に対応している弁護士事務所もあるので、依頼の前に相談をしてみると良いかもしれませんね。

司法書士に時効援用を依頼

続いて司法書士(認定司法書士)に時効援用を依頼する場合の概要やメリット・デメリットについて紹介します。

司法書士とは

司法書士も弁護士と同じく法律の専門家です。司法書士が弁護士と異なるのは、対応できる業務の範囲です。
具体的には、弁護士が裁判訴訟を含む業務全般に対応可能であるのに対して、行政書士は訴訟裁判の代理人になることができません。時効援用のサポートを依頼する際の対応可能な範囲も弁護士とは異なりますので注意が必要です。

なお、時効援用のサポート業務が行えるのは司法書士の中でも「認定司法書士」と呼ばれる司法書士のみです。すべての司法書士が対応可能なわけではありませんので、ホームページなどであらかじめチェックをしましょう。

司法書士の時効援用サポート業務の範囲

時効援用を依頼する際にどのような違いが生じるかというと、債権者からの請求額が140万円以下(利子や延滞金含む)の場合には司法書士が代理人となって時効援用の業務をサポートしてくれますが、140万円を超えた場合にはサポートが受けられません

逆にいえば請求が140万円以内の場合には弁護士事務所と同じように、法律相談、債権者との交渉、訴訟、時効援用通知書の作成・送付が依頼できます

司法書士に時効援用を依頼した時のメリット

認定司法書士に時効援用を依頼した時のメリットは、請求額が140万円以内の場合には弁護士と同様の依頼ができることです。つまり、依頼者の代理人となって時効援用に関する手続きの全てを代行して行ってくれるということです。

また、一般的に弁護士事務所よりも費用の相場が安いことです。

司法書士に時効援用を依頼した時のデメリット

司法書士の時効援用サポートは、弁護士と行政書士のちょうど中間的な立ち位置です。

従って、弁護士に依頼するよりも費用の相場は安いですが、行政書士に依頼した場合と比較すると費用は高額になりがちです。また、請求額が140万円を超える場合にはサポートが受けられないので、請求額の内容について正確に把握してから依頼する必要があります。

司法書士のサポートを受けられるかどうかは140万円という金額がカギになるんですね。

司法書士は地方裁判所での訴訟裁判の代理人にはなれないことがその理由です。
140万円以下の事案なら簡易裁判所に提訴できるため、裁判のサポートを含めて司法書士事務所に依頼することができます。

行政書士事務所に時効援用を依頼

最後に行政書士事務所に時効援用を依頼する場合の概要やメリット・デメリットについて紹介します。

行政書士とは

行政書士は遺言書の作成や登記簿の作成や会社設立などの役所に提出する書類など、主に法律に関する書類作成の専門家です。
街の法律家」という異名もありますが、業務が非常に幅広いという特徴があります。

行政書士の時効援用サポート業務の範囲

行政書士に時効援用のサポートを依頼する場合は、依頼人の申告に基づいて時効援用通知書を作成し送付する業務を代行してもらうことができます。

行政書士は弁護士や認定司法書士とは異なり、依頼人の代理人にはなれないため依頼人の名義で時効援用通知書を作成します。
(債権者からの異議や問い合わせの連絡は行政書士事務所ではなく依頼人に直接入ります)。

行政書士に時効援用を依頼した時のメリット

行政書士に時効援用を依頼した場合の最大のメリットは費用が安いことです。

司法書士事務所に依頼した場合の相場は40,000円~ですが、行政書士事務所の場合は10,000円台での依頼が可能です。

また、弁護士事務所や司法書士事務所と異なり、業務の対応範囲が限定されることから追加費用が発生する可能性が少ないため、相談費用が分かりやすいというメリットもあります。

行政書士事務所に時効援用を依頼した時のデメリット

行政書士事務所に依頼した場合のデメリットは、訴訟の相談や事前の時効期間経過の確認、債権者との対応などには対応していないことです。

ご自身で時効期間の経過や中断の有無を確認していただくこと、債権者からの問い合わせに対しての対応をすることなどが必要になります。

お金に困っている方にとっては特に、依頼費用が安いというのは大きなメリットですね。

確実に時効期間が経過している場合や、時効が成立しなかったときにどうするか答えの出ている方、弁護士・司法書士費用の工面が難しい方などは行政書士が頼りになるでしょう。

まとめ

弁護士、司法書士、行政書士のそれぞれの特徴とメリット・デメリットについて解説しました。

借金に困っている方は、ご自身だけで悩まれていると適切な対処がとれず結局利子や延滞金が高くなってしまい余計に苦しくなってしまうことがあります。
また、対応に迷っているうちに債権者から裁判訴訟を起こされてしまって、支払いの命令を受けることもあります。

弁護士、司法書士、行政書士のどのサービスがご自身に合っているかを考えて相談すると良いでしょう。

また、弁護士、司法書士、行政書士によって対応可能な業務の範囲やだいたいの相場は決まっていますが、対応の仕方や費用、スタンスなどは事務所によって異なります。どのような事務所に依頼する場合でも、顧客目線でサポートしてくれる事務所に依頼をしたいものです。

多くの事務所では無料相談や問い合わせに対応していますので、まずは相談からされてみてはいかがでしょうか。