2021.04.30更新

裁判通知書が届いたら時効援用は間に合わないの?

裁判所から訴状や支払督促が届いてしまったら代金は支払わないといけないのでしょうか。
今回は裁判上の請求(訴訟・支払督促)があった場合の対処法を話したいと思います。

裁判所から届く書類って?

先日裁判所から書類が届きましたが、なんだか身に覚えのない請求で・・・。
でも裁判所と書かれているのですごく不安なのですが・・・。

身に覚えがないのであれば、届いた書類に過剰に反応してすぐに支払わないと!
とパニックに陥る必要はありません。
裁判所から届く書類には種類があるんですよ。

裁判所から届く可能性がある通知は主に2つ。

・支払督促
・訴状

の2つになります。

支払督促とは

    支払督促とは、申立人(債権者)の一方的な申し立てに基づいて、
    簡易裁判所の書記官が相手(債務者)に支払いを命ずる略式の手続きのことを言います。
    つまり、調査なく債権者の言い分のみで書面を作ってもらい、
    支払われなかった場合「仮執行宣言」が発行され、差し押さえを行えるようになります。

訴状


    訴訟を起こすための書類になります。
    本当に裁判所から届いた書類なのか見分けるためのポイントとして、
    第1回口頭弁論期日の示された書類答弁書、
    裁判所までの地図が同封されているかを確認しましょう。
    また、債権者と代理人の記載、請求の趣旨と原因も同時に記載されているかを確認しましょう。

    裁判所の書類は、無視をすると、債権者側の言い分が認められ、強制執行等が可能になってしまうので放置することはやめましょう。

時効は無効になってしまうの?

裁判所から通知が来ても時効援用を行うことはできます。

しかし、個人で手続きを進めたり、申し込みを行ったりというのはあまりお勧めできません


なぜなら、時効の条件を満たしていたとしても、無効になってしまう恐れがあるからです

自身で判断をする前に専門家に相談してみると良いと思います。

裁判所から通知が来ても時効援用を行えるんですね。

でも裁判所を通して催促をしてくるということは相手方は回収できることを主張
してくるのではないでしょうか。

その通りです。一般的に借りたものは返すに越したことはありません。

しかし事情により返せなくなってしまい、
最終的に時効の条件を満たしていたという場合は、
自身の権利を主張することは悪いことではありません。

支払督促状が届いた場合

書面が来てから2週間以内に「督促意義」と呼ばれる申し立てをする必要があります。
そして異議申立書のなかで「消滅時効を援用する」と主張をしなくてはなりません。

異議申し立てをした段階でこの案件が「通常訴訟」に移行します。
そうなると大抵の債権者は取り下げをしてきますので、

その場合は改めて消滅時効援用の内容証明郵便を送るか、
相手方より債務不存在の書面をもらう必要があります。

訴状が来た場合

訴状に同封されている答弁書で「消滅時効を援用する」と主張する必要があります。

支払督促同様にこの段階で取り下げをしてくる債権者も少なくないため、
その場合は内容証明郵便を送るか、債務不存在の書面をもらう必要があります。

訴訟を起こされてしまったら
その時点で時効が中断されてしまったりはしないのでしょうか。

債権者が訴訟を起こした後に訴えを取り下げたり、裁判所から却下されたり、
あるいは債権者が敗訴した場合は時効は中断されません。

しかし注意してほしいのは下記の点になります。

債権者が1000万円のうちの500万円というように債権を指定して裁判を起こした場合は、
その指定された金額(上記だと500万円)に限って時効の中断が行われます。
しかし、債権の範囲が特定されていない場合は全体の金額に対して時効中断の応力が発揮されます。

和解や調停が成立した時点で時効は中断されます。
しかし、調停不成立当の場合は手続き終了後の1か月以内に裁判を起こす必要があります。

まとめ

裁判所から届く通知は支払督促と訴訟状の2種類になります。

裁判所から通知が来ても、時効援用を行うことはできます。


しかし、裁判所から通知が来た場合でもそうでなくても時効援用の手続きは難しく、
取り下げられてしまい時効が中断してしまうケースが珍しくありません。


なので確実に時効援用を行いたい方はその道のプロにお願いするのが一番です。

最近では、借金時効の制度自体が本当に必要かどうか議論されています。

いつ時効制度が適用できなくなるか分からないので、お悩みの方はお早目に手続きすることをおすすめします。